渋みの効いた色合いが美しいバグルー。インドの伝統的な草木染めの技法で「ベジタブルダイ」ともよばれています。合成染料のような多彩さや鮮やかさはないですが、独特の味わい深さがあります。
木版プリントの工房は「合成染料を扱う工房」と「バグルー専門の工房」があります。木版を使って捺染をするのは共通ですが、色を定着させる手法が異なります。どちらも熟練の技が必要ですが、バグルーは特に染めあげるのがむずかしく手間暇がかかります。近年では国内外のニーズに合わせて合成染料に移行したり、継手が見つからず閉じてしまう工房もあるそう。今後、貴重なものになってしまうかもしれないバグルー染をいつまでも身近に楽しめるように、という思いを込めて草木染め&天然素材のブランド “Sang Sang” をつくりました。
“Sang Sang(サンサン)” はヒンドゥー語で「共に/一緒に」という意味。プリント工房のオーナーとadmiデザイナーの堀さんと3人で一緒に立ち上げた共作のブランドです。
手染めならではの版のずれや色合いの揺らぎが味わい深い木版プリントですが、特にバグルーは均一に染め上げるのがとても難しく、色落ちもしやすいのですが、そこに面白みがあります。そんな部分もデザインとして生かし、使うたびに変化する風合いを楽しめるようなアイテムにして行けたらと思います。ひとつひとつが個性的なピースとなるので、生地としての販売はまだ見合わせていますが、今後いけそう!と思ったら展開するかもしれません。
ふんわりコットンボイルをたっぷり使った大判ストール。無骨な黒地にフリンジレースの甘さが効いています。キュッとぐるぐる巻いても可愛いです。
admi 堀さんのイラスト “FLYING CAT” の版を使ったストラップ&オーナメント。ふわふわの綿入り。日暮里店の人気アイテムです。
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